6-4 そろばん博物館とグリップフレーム

赤い珠のそろばんオブジェは、
グリップフレームの特注品!?

本日は、千葉県白井市にある「そろばん博物館」にやってきました。こちらの新聞記事にある赤い珠のそろばんオブジェ、これ、ソフケンのグリップフレームで作られた特注品とのこと。アルミフレームとそろばん。なんだか不思議な組み合わせですよね。何がどうしてそうなった——?

実は、株式会社石戸珠算学園様とソフケンは、千葉県白井市にあるご近所どうし。そして、どちらも、「はばたく中小企業・小規模事業者300社、商店街30選」(中小企業庁)を受賞している、という共通点があるのです。

「教室で使うそろばんのオブジェが欲しいんだよなあ。大きいのに軽くて、珠が動いて、写真映えするものが」

そんなご要望が形になったのが、このグリップフレーム特注品のそろばんオブジェというわけです。

グリップフレーム特注品のそろばんオブジェ

そんなご縁もあって、今回は、この「そろばん博物館」の館長であり、石戸珠算学園の会長でもある、石戸謙一様にお話しを聞かせていただけることになりました!

――本日はよろしくお願いします。

石戸館長 そろばん博物館へようこそ!

――早速ですが、建物の入り口には、働きながら、常に学問にとりくんでいた、二宮金次郎の像がお出迎え。一般的な金次郎さんが持っているのは「本」ですけど、ここでは……。

石戸館長 「そろばん」なんですね!

そろばん博物館の外観と入り口の二宮金次郎の像

――「そろばん博物館」って素敵なところですね。入ってすぐの物販ブースが、ミュージアムショップのようです!

石戸館長 キーホルダーとか、オリジナルグッズもいろいろ作っています。テーマソングを作ってCDにしたり、ご近所の和菓子屋さんと提携して「そろばん饅頭」を作って販売しています。

――遊び心があふれていますね。そろばんへの愛を感じます。

石戸館長 「楽しさ」は大事だと思っていますよ。そろばんの学習だけでなく、年間を通じて、いろいろなイベントを企画しています。

――そうなんですね。単なる、お稽古ごと、学習塾、ではなさそうですね。

石戸館長 ちょうど最近、NHKで紹介された動画があるので、みてみませんか。7分ぐらいです。新型コロナウイルス対策で、授業をオンラインに切り替えているそろばん学習塾、という切り口で紹介されています。

2020年6月24日 ひるまえほっと そろばん教室 オンラインの可能性
https://movie-a.nhk.or.jp/sns/aiY/z3zwkxft.html

――リモートワークとか、リモート授業と言われる前から、仕組みをすでに作っていたのですね。ネット上でできる学習用動画も作ってあったと。海外で、そろばんを広めることも、すでに行っていた! 先進的ですね。電卓が一般的になったから、そろばん人口も減るのではと思っていましたが。そこに不安はなかったですか?

そろばん博物館の石戸館長

石戸館長 私が「いしど式」のそろばん教室を始めた段階で、もうすでに、そろばん最盛期は陰りをみせていましたからね。でも私は、そろばんはただ計算が早くできるようになるだけじゃない、という確信があったんです。

――ということは、人格形成とか、人間的成長にもつながるものであると? 「いしど式」の特徴とはどういうものでしょうか。

石戸館長 大きく、3つの特徴がありますね。

  1. 「個別対応教育」ひとりひとりの成長速度に合わせた指導。
  2. 「スモールステップ方式」やり遂げられる課題で、小さな成功体験を積む。
  3. 「イメージコントロール法」前向きな言葉がけで、自己肯定感が高い子に育つ。

――ひょっとして、そろばんはツールでしかないと? でもまあ、指を使う、脳の発達を促すといった効果があるからこそ、なんでしょうが。

石戸館長 もちろん、そろばんならではの効果があります。ただ単に、暗算ができるようになるとか、計算力がつく、とか。それだけではない、ということです。

――集中する力。挑戦できる心。あきらめないで取り組む。やればできる、と知っている。自分を信じる。先ほどのNHK動画を見るだけでも、こんな言葉が浮かんできます。これまでに、印象に残っている生徒さんには、どんな人がいましたか?

石戸館長 いろんな子がいて、みんながすごい。一人ひとりが個性的で、このひとり、なんて選べないですよ。ああ、でも、あの子が医者になったんだ、とか、テレビの「あいついまどうしてる?」に登場してたよ、と聞いたりすると、嬉しいですね。

――一人ひとりが、それぞれ、魅力的であると。その思いが「一人ひとりの成長スピードにあった個別指導」につながるんですね。

石戸館長 成功のイメージに限界をもうけない。だから世界一を取る子もいる。イメージコントロール法、のところですね。

――素晴らしすぎる。私、子どもの頃、そろばん塾があこがれだったんです。でも、商業高校を出ている父が「そんなの、お父さんが教えてやる」って。お金がもったいないからって。でも、結局、帰りが遅いとかビール飲んじゃったとかで、全然、教えてもらうこともなく。今でも残念に思っています。

そろばん博物館の外観と入り口の二宮金次郎の像

石戸館長 そうだったんですね。家族が教えるって、実はとても難しいんですよ。教室に来ると、いろいろな世代の仲間の中で受ける刺激もあります。切磋琢磨、というやつですね。

――大人になってからでも、効果は期待できますか?

石戸館長 もちろんです。

――とっても興味が出てきました。習ってみたくなってきた~。だって、「いしど式」は、講師の先生が素敵そうですものね。女性の能力を生かす会社としてのお話も、ぜひ、お聞かせください。

そろばん博物館には、ソフケン特製のオブジェはもちろん、世界から集められた珍しいそろばんがたくさん展示されていました。そろばんグッズに囲まれた空間で、お話はさらに弾んでいくのでした——。


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